八王子の景色   広園寺 開山堂                             [戻る]



東京都文化財ウィークで寺内の案内と解説があると聞き、山田の広園寺
を訪問した。

檀家の方々によるボランティアガイドで、普段は立ち入ることができない
方丈や開山堂をゆっくりと見学することができた。

開山堂は広園寺の開山である法光円融禅師(峻翁令山和尚)が祀られ
ていて、普段は座禅会などにも使われているという。

開山堂
方丈の西に接した建物が開山法光円融禅師の尊像を奉安する開山堂で
ある。中央に開山、右に中興開山、左に開基の各木像を安置してある。
開山像(都重要文化財)は、当寺で最も古い木像であり室町時代開山示
寂の頃のものである。数度の火災にも難をのがれ、その力強い作風は
禅宗祖師の風貌を捉えている。また、堂内は禅修行の座禅堂として使用
している。

(兜率山 広園寺のパンフレットより)









抑々当寺は康応元年(一三八九)に開基大江備中守師親が開山法光円
融禅師に帰依して領内に広大なる寺域を寄進し又近郷の住民信徒等競
って木石を運び忽ち七堂伽藍の禅宗建築様式を整えたる見事な大伽藍
が出来上がり、僧俗信徒水の谷に赴くが如き、開山の徳化に観応したの
であります。
開山は勅諡法光円融禅師峻翁令山和尚と申し上げ秩父の人で甲州塩
山向獄寺開山の抜隊禅師の法嗣であり今を去る約600年前此の地に
法灯を点じ枯淡な宗風を伝説として臨済禅門の雄たるを誇るのでありま
す。

(兜率山 広園寺のパンフレットより)

開山堂の奥に祀られた法光円融禅師像は、暗い堂の中で姿が見えない。
ガイドの方が向けた光で暗闇の中に浮かんだ目は、こちらを見下ろして
いて、思わず足がすくんでしまった。

開山堂の前には、開山ゆかりの「お手玉石」がある。